ラーメンを10円で売る意味はあるか?

ご存知の方もいると思いますが、ラーメンの幸楽苑さんが「極上中華そばを10円でご提供!」というクリスマス企画を行いました。

「10円だと大損では?」そう捉える方も多いと思います。実は、実際、ぱどのお客様のラーメン屋でも「10円ラーメン」という企画がありました。その時に、どれくらいの来店があり、どのような現象が起こったのか…。効果は絶大ですが、ブランド力が低下するリスクもある10円ラーメン企画。その結果を改めて振り返りました。

ラーメンを10円で売る意味はあるか

その時に行われたのは、リニューアルオープンを機に、577円のラーメンを「10円」で大サービスするというチャレンジャーな企画でした。

10円だから受け手側のインパクトが違い、絶大な集客に繋がったそうです。

リニューアルオープン当日の9月9日は、金曜日にもかかわらず11時の開店から7時間で1,045杯を売りました。

実は、これはそのラーメンチェーンの中で史上最高記録。通常10円ラーメンの企画をチラシでやるときは、600杯の販売が相場だそうです。ちなみにそれまでの最高は本店で800杯でした。

当然、行列、渋滞…お店はパニック寸前の大繁盛だったそうです。10円だったらそりゃ来るよ、と見過ごすのは簡単ですが、実は今回の結果には注目すべきポイントが3つありました。

ポイント1.イベント告知タイミング

チラシは通常リニューアルオープンの前日に配ります。これは本当にオーソドックスなやり方ですが、今回はちょうどその1週間前に告知しました。あらかじめ予定に組み込んでもらえる一週間前に宣伝したことがヒットしました。

ポイント2.お店の立地に合わせてぱどを効果的に使った

この店舗はロードサイド(大きな道沿い)に位置し、駅から歩くと20分以上かかりました。つまりお店から徒歩圏に住む人を除くと、車での来店がメインです。にも関わらず、この店舗ではチラシを二万枚程度しかまきませんでした。しかし、ぱどをプラスで使うことで、安価に広域に出すことにしたそうです。

チラシが、以前の相場と同じ600杯の反響効果しかないと仮定すれば、今回はばど効果で差数の445杯を相乗効果として売ることができたと考えられます。

その反響層の中心はチラシでは拾えなかった二次商圏のお客さんです。ロードサイドという立地で、車で来店が多いのならイベントを機にできるだけ広く認知してもらわない手はありません。それからチラシが拾えない層として、一次商圏内の新聞を取っていない人も来店したことも考えられます。

ポイント3.ついで買いの発生

このイベントで一番心配されること、それはお客さんって10円だけ払って帰ってしまうんじゃないかということでした。しかし当日は80 万円を売り上げたそうです。

10円ラーメンの総販売数が1,045杯でしたが、それだけしか注文しなかったとしたら理論上は1万円しか売上が上がりません。なのに80万円売り上げたということは、それ以外のオーダーが多くあったことになります。
それは10円ラーメン以外の麺類だったり、ドリンクだったり、餃子だったり、トッピングだったり、ライスだったり、そんなものでしょう。

お店に足を運ぶのには身支度したり、車に乗ったりという「わざわざ感」が必ずつきまといます。そこまでして来たからには「転んでもただでは起きない」という気持ちがどうしても働くと考えられます。

「せっかく家から足を運んだ」から追加注文

スーパーでもよくこんな値段で売って、赤字だろうという目玉商品がチラシに載っていますよね。しかし実際に行くと、「せっかく時間使って来たんだから、他のものも買おう」と、結局かごがいっぱいになるなんて経験があると思います。Amazonでセール品を買うときにも「送料」が無料になる設定額まであれもこれもとついで買いする人は多いそうです。

さらに今回の場合は「ラーメンは10円なんだから」と気が大きくなる効果もあったと思われます。

ただ、今回の企画をずっと続けて安売りしていると、ブランドカが下がります。ですのでリニューアルオープン時と10月〜12月の100円引きキャンペーンだけに時期を絞って、お祭的に販促するのがこの店舗の戦略のようでした。

ぜひ、今回の事例、あしたの商売繫盛にご活用ください。