もしかして違法求人になっているかも!?求人広告に性別を入れる時の注意点

求人広告を載せる際に、媒体側でも労働基準法は当然チェックしますが、広告主側も知識として覚えておくことは重要です。誤解や危うい表現をしてしまうことが多い「性別」を入れる時の注意点や効果的な打ち出し方をまとめました。

求人広告のルール・労働基準法について

求人広告を行う場合、労働基準法を守った表現をする必要があります。労働基準法では、以下の項目について、労働条件に関する最低基準を定めています。

  • 賃金の支払の原則…直接払、通貨払、金額払、毎月払、一定期日払
  • 労働時間の原則…1週40時間、1日8時間
  • 時間外・休日労働…労使協定の締結
  • 割増賃金…時間外・深夜2割5分以上、休日3割5分以上
  • 解雇予告…労働者を解雇しようとするときは30日以上前の予告または30日分以上の平均賃金の支払
  • 有期労働契約…原則3年、専門的労働者は5年
  • この他、年次有給休暇、就業規則などについて規定しています。

労働基準情報:労働基準に関する法制度より

労働基準法は罰則付きの法律なので、違反した場合、刑事罰(罰金刑・懲役刑)が科せられる場合があります。

求人広告で特定の性別のみの募集は、基本的に不可

今回、ぱどに求人広告を出稿いただく際に、意外とご質問いただくことが多い「性別」に関してまとめました。

ほかにもご質問をいただくことが多い「労働時間・賃金」に関する記事はこちら

男女雇用機会均等法により、基本的に男性のみ・女性のみの募集はできません。性別によって、勤務時間や給与に差をつけるのもNGです。

ただし、職種によっては例外もあります。

特定の性別での募集をしても良い例外の職種

厚生労働省は、このように説明しています。

  1. 芸術・芸能の分野における表現の真実性等の要請から男女のいずれかのみに従事させることが必要である職務
  2. 守衛、警備員等のうち防犯上の要請から男性に従事させることが必要である職務
  3. 1及び2に掲げるもののほか、宗教上、風紀上、スポーツにおける競技の性質上、その他の業務の性質上、男女のいずれかのみに従事させることについて1、2と同程度の必要性があると認められる職務
    (業務の正常な遂行上、一方の性でなければならない職務に限られます。単に、一方の性に適していると考えられているだけでは該当しません。)

厚生労働省 男女均等な採用選考ルール

具体的な職種としては、警備員・エステティシャンなどがその例外に当てはまります。

警備員
防犯上の必要性から、「男性のみ」に限定して募集できます。ただし、女性を募集してもOKです。
エステティシャン
「女性のみ」に限定して募集できます。女性がほぼ裸で施術を受ける場合が多いためです。
 例外職種についてよくある質問
Q.トイレや更衣室の清掃スタッフなので、男性のみ・女性のみの募集がしたい。裸が理由でエステティシャンの女性のみ募集がOKなら、更衣室も裸になるし良いのでは?
A.トイレや更衣室の清掃スタッフの性別限定募集はNGです。トイレや更衣室は「清掃中・使用不可」の看板を出す・営業時間外で清掃するなど、裸との遭遇を回避する手段があるため、性別限定募集は不可とされています。

性別の表現を入れるときの注意~NG例~

性別を限定した募集でなくても、微妙な表現の違いによってもNGとなる場合があります。これから紹介するものが、よくあるパターンです。例として「女性」を挙げていますが、「男性」でもまったく同じです。

「女性歓迎」 「女性優遇」

性別を限定しての「歓迎」・「優遇」は、NG。たとえ「女性も歓迎」など、「も」を入れてもNG。主婦・ママさんなどの女性特有の呼称も同じ。

「女性が活躍しています」

女性アピールが強すぎるのでNG。「女性も活躍しています」ならOK。主婦・ママさんなどの女性特有の呼称も同じ。

「主婦の方、空いている時間を活用しませんか」

特定の性別にのみ語りかける内容はNG。「主婦(夫)の方、空いている時間を活用しませんか」ならOK。

しかし「女性も活躍中」「主婦(夫)の方」って、なんだかあいまいでピンと来ない方も多いと思います。そこで男女雇用機会均等法に触れずに、主婦の心に響く表現例を紹介します。

性別の表現を入れるときのおすすめ表現

具体的なライフスタイルを提案する表現

女性・主婦・ママなどをターゲットにしたとき、このような表現をすると、多くの方が「主婦」 「ママ」を想定するはずです。「主婦も活躍中」などというあいまい表現よりも、具体的なライフスタイルを提案でき、求職者に「私にもできるかも」と思わせることができます。

  • 家事育児との両立を応援する職場です
  • 家事育児と両立しているスタッフ多数活躍中
  • 夕方までのお仕事なので、夕飯の準備も余裕!
  • お子様のいる方も大歓迎です
  • 「幼稚園のお迎え時間まで働きたい」という方も歓迎
  • お子さんの発熱などの急なお休みも、スタッフ同士でサポートしあう職場です
  • ご家族の都合や学校行事なども考慮します

実際の例を紹介する表現

また、以下の表現なら、性別を表す言葉を使いつつも「実際の例を紹介」しているだけなのでNGにはなりません。
こちらも、具体的なライフスタイルを提案でき、主婦に対して「私にもできるかも」と思わせることができます。

  • 出産・育児等でブランクのあるスタッフも活躍しています
  • 「旦那さんに子供を見てもらえる土日だけ勤務する」というスタッフも活躍中
  • 幼稚園ママ(保育園ママ)も活躍中

 

いまの時代、求職者がこれらの情報を手に入れることは簡単です。採用側が間違った知識で露出してしまうと違法求人として注意されてしまう場合もあります。ぜひ、これら基本的な法律の知識をご参考にされてみてください。

もしかしてブラック求人になっているかも!?広告掲載時の労働基準法の基本知識(時間・賃金)

2019.03.26